轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页
「いや、しばらく」
一党の人々を押しなだめて、それへでてきたのは遠駆け試合の当の本人である巽小文治。
黒々とひとくせある顔をならべた先ぽうの者をずッと見まわして、
「――いかに浜松城の武士ども、たとえ、いまの遠駆けを勝敗なしとしたところで、もう咲耶子はこっちへもらいうけたぞ。人はあざむき得るとも神はあざむくべからず、疑わしくば首をあつめて、とくとこれを見るがいい」
と、例の鳥居の額板をかれらの目のまえにつきだした。
刑罰の千年山毛欅
一
もう、ぜひの議論にはおよばない。
すべては「白鳥霊社」の額板が、雄弁に解決をつけていた。
それには、りっぱに、蔦之助の射あてた矢あとがある。かれの寃はそそがれた。そして、競射に不当な勝点をうばっていた徳川家は、一敗地にまみれてしまった。
いくら、横車を押そうとする徳川方の者でも、その証拠を小文治につきつけられては、二の句をつぐ者もなかった。
検証役の鐘巻一火は、公平に、最後の断をくだして、蔦之助や小文治たちにいった。
「おやくそくであるから、咲耶子のからだは、おのおのたちへお渡しいたすことにする。いざ、こちらへきてください」