轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页

青空文庫

「ざまあみやがれ。小っぽけなぶんざいをしやがって、よくも武田伊那丸の諜者になって、人穴へ飛びこみ、おかしらはじめ、多くの者をたぶらかしやがったな。その返報だ、こうしてやる! こうしてやる」

と、なぐりつけた。

「くそウ! おいらだって、こうなりゃ鞍馬山の竹童だ」

と、ぼつぜんと、竹童もはんぱつした。

なりこそちいさいが、必死の力をだすと、大人もおよばぬくらい、ねじつけられている体をもがいて、男の鼻と唇へ指をつッこみ、鷲のように爪を立てた。

「あッ」

これにはさすがの男も、ややたじたじとしたらしい。ゆだんを見すまし、竹童は腕のゆるみをふりほどくが早いか一目散――

「おまえみたいな下っ端に、からかってなんかいられるもんかい!」

すてぜりふをいって、あとをも見ずに逃げだした。

「バカ野郎」

男は割合に落ちついて見送っている。

「そうだそうだ。もッと十町でも二十町でも先に逃げてゆけ、はばかりながら、てめえなんかに追いつくにゃ、この燕作さまにはひと飛びなんだ」

この男こそ、燕作だった。さてこそ、竹童を伊那丸の手先と見て、組みついたはず。

かれは、首尾よく、丹羽昌仙の密書をとどけて、ここまで帰ってきたものの、人穴城の洞門はかたく閉められ、そこここには伊那丸の一党が見張っているので、山寨へも帰るに帰られず、蚕婆の家にかくれてい