轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页

青空文庫

はッたと睨めて、よらばふたたび投げつけそうな構えである。

「おや、この乞食坊主め、よくも生意気な手だしをしやがったな!」

うばい取った般若丸を持ちなおして、いきなり燕作が斬ってかかると、旅僧はやすやすと体をかわして、手もとへよろけてきた小手をピシリと打った。――燕作はしたたかに手首をうたれて、ホロリと刀を落としたので、それをひろい取ろうとすると、ふたたびヤッ! というするどい気合い、こんどは堤の下へつき落とされた。

ズルズルとすべり落ちたが、まだ性こりもなく起きあがって、いまの仕返しをする気でいると、ひとりとおもった旅僧のほかに、まだ同じすがたの行脚僧がふたり、すぐそこにたたずんでいたので、

「あッ、いけねえ!」

とばかり一もくさん、堤のしたを縫って逃げだしてしまった。

そのうしろすがたのおかしさに、ふたりの僧は見おくりながら、

「ははははは」

とほがらかに笑い合う。

と、堤の上から先のひとりの僧が降りてきて、燕作のすてていった般若丸をたずさえてきて、

「この太刀を見おぼえはござりませぬか……」

膝をおって、丈のたかい僧のひとりへさしだした。

網代笠にかくされて、僧のおもざしはうかがいようもないが、丸ぐけの紐をむすんだ口もとの色白く、どこか凛々しいその行脚僧は、衣のそでで陽をよけながら、ジイッと刃をみつめてい