轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页
「ほ、なるほど……」
勝家の面がすこしやわらいだ。
「おさない姫たちが、このあいだから風邪に悩んでいる。奥もきょうはそれで祈祷にまいった。アレは昔からその宗門でもあった」
「まったく、ご錠口をまちがえまして……」
「石弥、この修道士の婆を、おくの局へつれていってやれ、間諜でもないらしい」
「かしこまりました」
と、石弥が立ち、一同がちりかけると、そのとき、四十九間の長廊下を、かけみだれてくる人々! 小谷の方をまっ先に、局侍女など奥の者ばかり、めいめい鞘をはらった薙刀をかかえ、雪洞花のごとくふりてらしてきた。
「奥ではないか、なにごとじゃ」
「オオ殿さま、ごゆだんあそばしますな」
と小谷の方は、薙刀をふせて、
「今がいままで、一間のうちに祈祷の鐘をならしていた伴天連がみょうなそぶりで、ご城内の要害をさぐり歩いているという小者の知らせでござります」
と息をあえいだ。
「うかつな者をめしいれるから悪い。む! さすればただいまの老婆もその片われじゃな」
「オオ、そこにいる修道士、引っくくってごせんぎなされませ」
といわせもはてず、小谷の方のうるわしい頬へピラピラッと四、五本の針がふき刺さった。