轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页

青空文庫

相手方は、やがて、あなたのすみにある豊臣家の桐紋の幕をあげて歩みだしてきた。

これもどうように、なんの支度らしいよそおいもしていない。ただ、いささか観衆の好奇心をみたしたのは、それが白衣に白鞘の太刀をさした六部らしい風采だけであった。

忍法試合?

かかる白日の下、万人衆目のあるなかで、忍術の秘法をどう争うのだろうか。争うとすればどうするのだろうか?

ことの真相を知らない場外の見物人は、いろいろ妙な顔をしているし、事情を知っている人々は、大鷲の背から捨てられた美少女の一身が、いずれに奪るか奪られるかと、じッとかたずをのみはじめた。

いままでの、意地や興味など超越して、ある運命とものすごい殺気をはらみかけた番外五番試合は、こうしてまさにその火蓋を切られようとしている。

四

伊賀流の忍者菊池半助と、果心居士のおしえをうけた木隠龍太郎とが、双方、水のごとくたいしたとき、しずかな耳を突きぬくように、一声、短笛の音がつよく流れた。

と、同時に。

あなたの葵紋の幕のうちに、花壇のように、盛りあがっていたお小姓とんぼ組の一隊が、とんぼ模様そろいの小袖をひるがえし、サッと試合場の一方に走りくずれてきて、三十六人が十二名ずつ三行にわかれ、目にもあざやかな隊伍をつくった。