轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

「少年倶楽部」1925(大正14)年5月号~1928(昭和3)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 511,765 字 · 1011 页

青空文庫

友だちのおれたちがこまる。こらえろ、こらえろ。よ! 忍剣」

「ウーム、こらえたいが、だめだッ。もうだめだッ! はなせそこを」

龍太郎を突きのけて走りだしたかれの前には、もう、どんな力のものでも、さえぎることができそうもなかった。

三

石見守長安は、やぐらの者に、あわてて貝の音を高く吹かせた。忘れていたが、いつか、とっぷりと日がくれていたのだ。

が、――貝の合図を待たずに、群集は、あのもめごとのうちに、のこらず山をくだったらしい。

「まず、大講会の二日も、これですんだというもの。ウーム、つかれた。これこれ足軽、篝火を焚け夜の篝火を」

こういいながら、狩屋建の奉行小屋へはいると、かれはすぐに平服に着かえて、炉ばたへ床几を運ばせた。

そこへ、菊池半助と呂宋兵衛がチラと顔をみせた。そして、なにかささやいたが、

「ふ……そうか」

と、うなずいた長安の笑顔を見ると、ふたりはすぐ、影をけした。さっきの駕籠のあとを追って夜道をいそいだようすである。

やがて、どッと、にぎやかな笑いがそこらではずみだした。奉行小屋と棟つづきの目付小屋でも、詰侍のかり屋でも足軽の溜りでも、また浜松城のもののいる幕のうちでも。